地域の要望に基づいて建築されました。施設は、まだオープンして1年余りということもあり、施設を利用した活動も始まったばかりですが、高齢者と幼児のふれあい事業による地域の伝統的な遊びの再現や郷土料理をはじめ、年中行事の掘り起こしなどが行われるなど、施設が地域の活動拠点として定着しつつあります。
内子町では、地域住民自らが考え、実行する「地域づくり運動」を支援しています。これは、各地にあるコミュニティ組織が主体となって地域の自慢づくりや伝統行事の発掘、沿道修景などに取り組むことで、地域の暮らしや資源を再活性化し、元気ある地域を形成していこうとするものです。
程内地区は、人口400人、114世帯の地域ですが、夫婦滝などの景勝地や内子でも数少ない原生林の鎮守の森が残っています。高齢化の中で後継者不足を抱える悩みは一緒ですが、中には地域で畜産業を営む経営者の後継者でドイツのローテンブルク市でハムソーセージの技術を学んでいる青年もおり、21世紀の村おこしの担い手としての期待も寄せられています。これらの地域資源や人的資源を今後どのように生かし育て、地域を活性化させていくかが、地域の一つの課題です。「集い」「語る」場所を得て、景勝地の整備や地域を流れる小河川「鵜川」の河川環境の調査、程内小学校の教育の森構想の実現化など「程内の顔」づくりへ向けての住民自らの活動が期待されています。
疲弊する農村社会において、町民運動会や敬老会など既存の地域活動やコミュニティ組織を維持することさえ大変な時代になってきているのも事実です。しかし、いつの時代においても、地域活動を支えてきたのは、人と人のネットワークから生まれるコミュニティ社会でした。町が元気であるということは、住む人がいかに地域課題を自分のこととして受けとめ、地域に夢を持ってそれに前向きであるかということです。21世紀を展望したとき、先人からの地域資源を次代の人々に引き継いでゆくための努力を行政も地域住民も今まで以上に進めていかなければならない時代を迎えていることは確かです。内子町が、現在農村部で住民組織を中心として推進している「村並み保存」運動、つまり「地域の自慢づくり」「顔づくり」は、そのための模索でもあるのです。

 

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